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TWILIGHT RECORDSの相坂氏、QUIETDRIVEを語る

2014年6月30日 |


TWILIGHT RECORDSに所属しているバンド、みんな大切なアーティストであることは言うまでもないと思いますが、その中でも7月9日にフルアルバム、 『The Ghost of What You Used to Be』をリリースするQUIETDRIVEはレーベルにとっても特別な存在だと思うのですが、バンドとはどのようにして出会ったのでしょうか。
バ ンドを知った切っ掛けはMyspaceで「Take a Drink」と「Rise From the Ashes」 (Up and Down) に再録)の2曲を聴いたのが始まりでした。確かこの2曲はEPとして出ていた曲で、今はQUIETDRIVEの代表曲になっています。

その曲は今もライブでも演奏しているのですか?
は い、その2曲はやっていますね。それでバンドの存在は知ったのですが、アメリカではSONYからその後デビューしちゃって、日本盤が出ていなかったのでどう しても出したいと思ったのです。それでアメリカに会いに行こうって話になって、Bowling for Soup, MeleeArmy of Freshmenとツアーをしていたので観に行くことにしたのです。

いきなりライブを観に行くって凄い行動力ですね。
そうですね。事前にMyspaceでケヴィンにはメール送ってアポはとりました。カルフォニアでのライブの後に会って話をすることができたんです。やっぱり 既にSONYから出ていたということもあり、まずはSONYに話を通さないといけないって事になったのですが、メンバーからSONYに話を持って行ってくれたのです。既にその時にはリリースされてから一年以上経ってしまっていたし、時期は逃してしまっていたんですが、結局ファーストの日本盤をリリースすることはできなかったんです。諦めかけていたその時にQUIETDRIVEのマネージャーから連絡があって 「SONYを辞める」って。

ドラマチックになってきましたね!で、どうなったんですか?
とりあえず新しいアルバムを制作はしているって事でした。その後、またアメリカにいってマネージャーと色々話を聞いたら、次はミリシア(The Militia Group)からリリースするって話だったのです。かなりたくさんのUSレーベルの間で取り合いになっていたみたいです。

そのミリシアってどんなレーベルなのですか?
CartelRufioSummer Setなどこの頃の時代売れているバンドがたくさんいたレーベルです。そして、色んな日本のレーベルも手を挙げました!

ということはファーストが輸入盤だけでそうとう売れていたということですよね?
輸入盤だけで30,000枚出ていたらしいです。

今じゃあ考えられない数ですね!
凄いことです!色んな日本のレーベルが手を挙げましたが、マネージャーからミリシア側に「ずっと Twilightと話をしてきたからTwilightとやりたい」と言ってくれて。結果的にうちと契約することができたのです。

情熱で勝ち取った契約だったのですね。
そうですね。そんなこともあってセカンドから出せることになったんです。初来日も期待度が高くてチケットも即完売しました。

QUIETDRIVEの魅力とは何なのでしょうか?ジャンルで言うと難しいところだと思うのですが…
よく言われるのはエモ・パンクって言われますが、パンクではないかなぁという。

そうですよね。日本で既存するジャンルにカテゴライズがされていないフィールドですよね。
強いて言うならJimmy Eat Worldとかが近いとかなぁと。QUIETDRIVEって曲のパターンが大きく分けて2パターンあると思うんです。「Rise From the Ashes」、最近だと「Way Out 」ちょっと前だと「Jessica」みたいなアップテンポで突き抜ける感じの曲調と、「Always」、「Take Me Now」みたいな所謂QUIETDRIVE節と言われるようなパターンに分かれるんですよね。それを凄く印象付けることがあったんです。来日時に施策でアンケートをとって、上位の曲をライブでする、ということをするのですけど、上位に来ているのがアップテンポな代表曲は勿論入っていましたが、それ以外はQUIET節って言われる曲が圧倒的に多いのですよね。やっぱりファンはこういうQUIETDRIVE節を求めてるんだなぁと。

もはやバンドの個性がジャンルとかカテゴライズを凌駕している、って感じですね。
それがQUIETDRIVEの売りなんですよね。ファンが残ってくれているのも、結果が出せているのも、そこがぶれないから。

新譜もその延長線上なのでしょうか。
QUIETDRIVE節が炸裂していますね。僕自身も「Rise From the Ashes」のような分かりやすい曲から好きになったんですけど、今一番好きな曲はもっと別に沢山あるんです。

最近ではMVとか、リードトラック1曲でバンドが判断されることが多いと思うんです。でもQUIETDRIVEは全曲聴かないともったいないって事ですね。
そうでうね。全部聴いて欲しいですね。ファーストだと「Rise From the Ashes」とか「Take A Drink」があって、セカンドは「Birthday」「Believe」とか名曲は多いけどパイロット(推し曲)は特になくて、EPは「Jessica」があって、サードは「Way Out」、前作とかだと「Africa」、今作だと「Every Day」とか、リードになるトラックは毎回あるのですけど、年々リリースの度にそういう曲は減ってきている気がします。QUIETDRIVEも歳を重ねてきているので、QUIETDRIVEらしさ、というか節を大切にした曲が多いバンドになってきているのだと思います。Jimmyもそうじゃないですか。ファンを絶対に裏切らないバンドですね。

既にファンもたくさんいるバンドだと思うのですが、最近こういうジャンルを好きになる人たちはもっと若いバンドが入口になっていると思うのです。それはそれで良いと思うのですけど、個人的には昔のというと語弊があるかもしれませんが、こういった歴史を築いてきたバンドに立ち返る、ということももっと求めてしまうのですが。例えば、「アメリカでQUIETDRIVEに影響を受けました!」みたいなバンドはいたりするのですかね?
3000キャパを毎回確実にソールドするクリスマス・ショウが年に一度あるのですけど、やっぱり地元ミネソタだと凄まじい知名度があって、この前ミネソタに行った時に近所の人に聞いても、10代のキッズに聞いてもみんなQUIETDRIVEを知ってるんですよね。MOTION CITY SOUNDTRACKとQUIETDRIVEぐらいしかメジャーデビューしてビルボードにも入ってるバンドがいないので地元ではヒーローなんですよね。若いミネソタのバンドはみんなケヴィンにプロデュースしてもらいに来るらしくて、スケジュールもパンパンらしいんです。地元ではそうとう支持されているバンドなんですよね。あの世代のバンドってPARAMOREは全然ジャンルも違うけど、殆ど同時にデビューしてたBOYS LIKE GIRLSもセカンドを出してからほぼ解散状態だし、残ってるバンドも少ないけど、単純に日本にも来ないですよね。来日してるのは、うちでやってるQUIETDRIVEとCARTELぐらいだと思うんですけど。あっ、でもMOTIONは来日してますね。話変わりますけど、実はBOYS LIKE GIRLSを最初にツアーに連れていったのはQUIETDRIVEなんです。同じSONYってことで。ちなみにPuffyのUSツアーをサポートしてたのもQUIETDRIVEらしいですよ。まだデビュー前のQUIETDRIVEですけど。

それだけの知名度を維持しているのは、長いだけでなく有意義な活動をしてきた証拠ですね。
珍しいと思うんですよね。過去に5枚のCDを出して来て、セールスが落ちないバンドっていうのは。全体のCDのセールスが落ちているんで、多少セールスが落ちるのはしょうがないと思うんですけど、毎回結果が出せてるバンドは他のレーベルにもそんなにいないと思うんですよね。その背景には、ずっとリリースする度に来日してファンとコミュニケーションをちゃんと取ってきた結果だと思うんですよ。

内面性、人間性も少なからずあるということですね。
あると思いますね。昔、MIXIが凄く流行ってた時期がありましたよね。初来日したころは調度その頃で、MIXIで僕のアカウントを 使って書き込みをしたり、月に1回コメントをコンスタントにもらってたり、インタビューとかでも「日本は第二の故郷だ」的な発言をしてくれたり、日本に対 しては強い思い入れがあるんだと思います。SONYにしろミリシアにしろ結局お金のことで揉めてるんです。ミリシアとかは最終的に裁判沙汰になってしまいましたから。そんなこともあって、今はレーベルを付けたくないってスタンスでやってますし、音楽業界に信じられる人間がいないって話は良く聞きます。

そう言うことを話してる僕たち二人もレーベルをやってる人間なんですが(笑)。そういう状況でも日本ではTwilightとずっと一緒にやってきたというのは、バンドが一緒に仕事することにハッピーだということですよね。
うちに対しては信頼してくれてるから、ちゃんと答えてあげたいって気持ちが強いです。アルバムに入れる曲も最初にデモが30曲ぐらい送られてきて、その中からケヴィンと一緒に選曲するんですよね。僕がこれは確実に入れたいって曲を選んで、ケヴィンとかぶる曲は絶対に入れるんです。なので日本のレーベルではあるんですが、そういう制作の部分にも関わってて、日本のバンドに近い感じで付き合ってます。僕たちがこういうことをしたいって事は聞いてくれるんです。例えば曲順にしても日本特有の好き好みがあるじゃないですか。日本ではこの曲順でやりたいって話ものんでくれるんです。海外のバンドで曲順をこっちの意見で変えるとか普通は考えれないのですけどね。MVの曲にしてもそうですね。もともとセルフ・タイトルのアルバムで「Way Out」は5曲目ぐらいの曲だったんですが、この曲は絶対1曲目がいいって話をして、MVも別の曲で録るって話だったんですが、「Way Out」に変更してもらったんです。「Way Out」の最初にみんなで歌うところがあるんですけど、NO BLURで来日した時に打上げでギターが言ってたんですけど、「みんな歌ってくれたのが最高だった!」って言ってくれたんです。

そんなQUIETDRIVEの新作のずばり聴きどころは?
「Even When I’m Gone」という曲があるんですが、アメリカでこの曲はチャリティー・シングルとしてリリースしていて、売上を小児癌の機構に寄付したんですね。その理由が、ケヴィンの友だちの子どもが白血病で亡くなってしまって、その事について歌った曲らしいんです。歌詞見ながら聴いたら泣いちゃう曲ですね。

これは是非みんなで歌いたい曲ですね。
そのチャリティー団体が作ったこの曲のリリックビデオがあるんですけど、その中で実際にその子の写真や他の癌に苦しむ子どもたちの写真を実際に使ってるんです。対訳も付いてるので、是非歌詞を見ながら聴いてほしい曲です。対訳してくれたジョンも「なんでこの曲はこんなに哀しいんだろう」と、対訳しながら感動 していたらしいですから。後は、4曲目の「Every Day」ですかね。1000枚限定でリリースしたシングルの曲なんですけど、すぐに完売しちゃったんで。YSK(相坂氏と共にレーベルを運営する巨匠)は「Not Enough」が好きらしいです。僕は3曲目の「World War」という曲が一番好きです。デモで聴いた時から一番好きで、レックして更に良くなりましたね。さっき言ってたQUIETDRIVE節が強い曲ですね。今までの自分たちの過去を振り返って作った作品なので、タイトルもそういう意味合いがあるんです。今まではプロデューサーが入ってたんですけど、今回はプロデューサーを入れずにケヴィンが自分でプロデュースしてるんでが、そうやって自分でやったのもそういう意図があってのことらしいですね。そういう意味では今までのQUIETDRIVEが詰ったアルバムになっていると思います。

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